Tuesday, February 19, 2008

スリランカ雑感

今週は予定が入らない限り、自炊してお金をセーブする週間としていて、夜はもちろんのこと、昼飯も自炊してます。相変わらず、限られた素材しか使えない限られたメニューですけどね。

さて、スリランカの総括記です。ようやく書きました。。。

スリランカは実は初渡航になります。僕は南部州のHambantotaという町に凡そ3週間程度滞在し、休職中の会社のプロジェクト事務所に厄介になりながら修論のデータを集めていました。

この短い期間でなんとかかんとかやれた(かどうかは現時点でも実はまだわからないんですけど・・早く分析などすすめろって感じですが・・)のは既にestablishされているnetworkjump inできたからで、お世話になった皆様に感謝の気持ちで一杯です。収集データも、自分でデータを作るいわゆるprimary dataではなく、基本的には統計データ、つまりsecondary dataが中心でした。

さて、ざっとスリランカのsocio-economic conditionの概観。GNI per capita (2006, Atlas method WB) $1,300144/209国、GDP年実質成長率6% (2007est.)、産業別GDP構成は農業16.3、工業27 、サービス業56.6%2007est.)、産業別労働人口構成は農業34.3、工業25.3 、サービス業40.4%2006est.)、貧困ライン以下の人口は全人口の22% (2002est.)。民族構成は人口の約7割がSinhala人、1割弱がTamil人、人口の凡そ7割が仏教徒(それぞれ2001census)で、平均寿命が約75歳(2007est.)とのこと(GNI以外出典はCIA The World Fact Book)。もうちょっと農業セクターのGDPに占める割合が高いのかなと思っていましたが、 16%ぐらいでしたね。

僕は1年ほど仕事でインドに行っていたので無意識のうちに距離的にも近いインドと比較したのですが、ここスリランカは仏教徒が多いということもあるのかな、大変穏やかな印象です(インドが穏やかではなかったのかということですが、neutralな意味で、ここよりは激しいところだと思います)。お世話になった事務所のスタッフも皆大変好意的で、また一度コロンボで3-wheeler3輪タクシー)に乗ったときに、運賃支払い時に小銭がなく近くにあった車のディーラーの販売員のお兄ちゃんに無理やり頼み込んで細かくしてもらったときにも対応が大変よく、あとでお礼のメールをしたら、その返信で“You are a visitor for our country, many Sri Lankan know what's the meaning of hospitality”と書いてくれるとともにわざわざ携帯の電話番号まで教えてくれて感激したことを思い出します。

恥かしながら僕も今回まで知らなかったけれど、日本の第二次世界大戦の戦後賠償を放棄する演説をしたのが当時蔵相、その後スリランカ初代大統領になった Jayewardene大統領で、このエピソードはスリランカ人の間ではとても有名。ということもあるのだろうけれど、概して対日感情は良好だと思いました。

食事についても、スリランカカレーは大変美味しく、特に自分の滞在した町Hambantotaではカレーに魚がはいっており、大変美味でした。

そんな感じで、スリランカ全体については概していいイメージです(ま、何処に行ってもそこが好きになってしまうんだけど)。

一方残念なのは、治安の問題。今年新年にはいり2日、LTTEとの停戦協定の破棄がノルウェー政府に伝えられ、16日から破棄が発効(停戦協定が失効)しました。新年にはいって一週間程度でなんと数度もコロンボ等でテロ等があり、今後も治安悪化が懸念されています。

本件に関連し、自分が滞在している間にも各ドナーにおいても今後のスリランカ支援をどうするか議論があったようで、日本政府も(明石さんが1月コロンボに来ていたようですし)今後の支援について検討していた模様です。

さて、自分の興味が開発関連ということで、知り合いの複数の方がお話されていたスリランカに対する感想で印象に残ったのが、沢山入っている援助(政府支援やNGO)の調整が問題で(調整という意味では主にNGOのことなのかもしれないです<為念付記しますが、NGOの支援が悪いということではありません>)や、政治家の関与などが全体としての援助効果発揮を難しくしているのではないかということ(あくまで印象であってもちろんこれが本当かどうかは別問題ですし、こんなことを書くのは無責任ではありますが、個人のブログですし、あくまでそういう捉え方もあるという感じで捉えてもらえればと思います。スリランカをよく知っておられる方からはお叱りをお受けしてしまうかもしれません、事実と違ったらごめんなさい。。)。

様々な援助団体の思惑の違い、政治家と現場で働いている人たちの意識の差など、現実的には乗り越えなければならない難しいこともあるわけです。

その流れで書くと、現場では、academicで求められる能力(事象を突き詰めて理論化する能力)に加え、調整能力や指導力、行動力、影響力、フレキシビリティー等が重要であり、いや、むしろ後者のほうが重要だと改めて思いました。要は、当たらずとも遠からず、100点ではなく及第点のラインを見極め、多い制約条件の中でバランス感覚を忘れずかつスピード感を持って実施実現していくことってところでしょうか。久しぶりの現場でしたし。

そんなこんなで、自分の目指す方向性や自分の能力などとあわせて、いろいろ考えさせられました(“やりたいこと”と“やれること”の積集合部分の発見とそこに身をおくこと)

イベント系も相変わらず豊富で、男性2人で過ごした熱帯リゾート地でのクリスマス、カジノ/クラブをはしごした熱いコロンボnight、後輩夫婦の水入らずを完璧に邪魔した感のある年越し、日本人の専門家の方々と「男の手料理in Hambantota」や映画「Fula girl」鑑賞会(激泣)、会社の方々との大宴会 in colombo、大学の知人に紹介して頂いた方との会食など、いい思い出も沢山できました。

と、そんなスリランカの記録でした。

[Galle]


[Hambantotaからインド洋を望む]

[事務所で食べたスリランカカレー]


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