Wednesday, February 20, 2008

地域活性化

はやいもんです、2008年も2月下旬っす。3月、4月になればだんだん暖かい春が近付いてくるわけですが、それはつまりイサカに居られる時間が少なくなるってことでもあり、複雑ではあります。。

今日は、以前ふと思ってちょっと書き溜めていたネタのアップ。

ここイサカでは、Ithaca farmers marketで地元産農産品の販売やNYScoffeeチェーン(といってもイサカ周辺店が多い)のgimme! coffee”Ithaca is Gorges””Ithaca is Cold”等を始めとする地元ロゴTシャツの販売やレストランでの“Eat Local”の標語等、イサカブランドが大事にされているようです。一年を通じ様々なfestivalなども企画され、小さい田舎町ながら全般的に活発な印象を受けます。

地域の活性化のポイントとしては、その地域にあるresourceを活用し、誇れるものを作り(いいものであることは必要条件ですが)、他地域と差別化を計って付加価値をつけ、ブランド化するなどして地域外にも発信できるようにすることが重要だと思います。そのresourceとしては、スポーツでも、農産物や食事、言葉(方言など)、自然、建物、町並み、お祭りやイベント等有形、無形なんでもいいと思います。

そういうものがでてくると、そこに住む人々もその地域に愛着を持つようになり、それが誇りに繋がって、いい循環になっていくわけです(誇れるもの→愛着、愛着→誇れるものの順番については鶏が先か卵が先かの議論かもしれませんが、ま、practicalにはどっちでもいいかと)。

日本発で世界に広がりつつあるOVOPOne village one product:大分県提唱の一村一品運動)も上述したことと考え方は同じなんじゃないかな。

マラウィでやった仕事では、支援した地域で米を作っているわけですが、既にブランド化してパッケージなども作っていたので、自分の業務スコープではなかったものの、いいものは発信せねばということで、それを県知事に持っていき、管轄地域でこんないいもの作っているのだから是非宣伝してくれと依頼したりもし、知事も「よし、知事室に置いて宣伝するぞ」って言ってくれたりもしました。今漏れ聞くところでは、正に別に実施しているOVOPの支援と連携して都会のスーパーなどに米を出すようになったやに聞いています。こういった活動で、地元の人がますます誇りを持ち、生産活動に精を出してもらえれば正のスパイラルになるでしょう。

日本の例ですが、スポーツを通じた地域振興という意味ではサッカーの浦和レッズなどもそうではないでしょうか。レッズファンは相当筋金入りのようですが、彼らはきっとレッズに愛着や誇りをもっていると思うし、浦和市自体にも同様の感覚をもっているのではないかな。

自分の出身母体や所属団体にはやはり愛着ありますよね。アメリカでも、皆出身大学のTシャツやトレーナー、帽子などは皆よく身につけていますし、野球やアメフトなどスポーツなんかでは、地元チームの応援はハンパないです。海外に出ていると、日本に対する誇りも大変重要だと思うわけです(なんでもかんでもbestだっていう偏狭なものはないですが)。

僕も基本的には地元love的要素があり、日本では藤沢、湘南、神奈川県、やっぱり好きですね。また、イサカも好きになったのでPC”Ithaca is Gorges”Gimme!のステッカーはってます。

何を言いたいかというと、地域に対する誇りや愛着の気持ちが地域活性化には大変重要なんじゃないかなということ。もうちょっと話を進めると、そういった気持ちによる人々の活性化、地域の活性化によって地域の経済活動も活発化され、ひょっとしたら地元政府の税収増等の効果も期待できちゃうかもしれません(完全に夢物語のような気もしますし、もちろんこんな単純にいくわけでもないけれど、少なくとも前向きのドライブがかかるような気もします)。

上記仮説を検証するのも、卒論?修論?レベルでは面白いかもしれません。調査対象地域の活性条件(スポーツ、大学、祭り、commodity、景観等resourceの有無?また別な観点で誇りも持っている人の数?)や、国(文化の違いがきいてきそうですし)や場所によるresourceの使い方などの違いをどう分析に反映させるかもっともっと考える必要があるでしょうけれど。すぐ思いつく分析手法は、サンプル集めての回帰分析ってところでしょうか。

そんなこんなで、地域活性化についての一思考まで。

追記

完璧に修論作成から逃げていますね。。。分析進めんと。


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2 Comments:

Anonymous Anonymous said...

そうですね。イサカにもTOPSとかWegmansとか大手が入っているのにファーマーズマーケットがあれだけ賑わっているのは考えさせられますね。あそこの食材は明らかに高いですが、それでも地元のものだからだということで買っていくイサカに人は、ある意味不思議です。大学関係者や、生活に余裕のある人が多いということもあるんでしょうね。

久しぶりに京都に帰ってきて、昔下宿のそばにあった商店街が完全に寂れていてびっくりしました。京都市内は車では不便だから小さな商店街でも行けるのではと思っていたのに、、、

5:42 AM  
Blogger nakacho said...

> Minoruさん、

そうなんですよね、これがまさに、pure経済学の人間がeconomic animalであるという前提が現実ではholdされていないということなんでしょう。実際の社会は興味深いっすよね。

もちろん、生活に余裕のある人が多いというのは前提でしょうし、加えて安全性の問題だったり(今日本では中国餃子ですか?)、環境の問題だったり、そこまで考えた上で最終的に経済的に得だと判断していると考えることもできます。そういう意味で、環境経済学だったりするものが発展したりするのでしょう。

あ、素人が語ってますが、Yすけくんあたりに聞けば、専門家のコメントが聞けるのではないかな?

2:55 PM  

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